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四国霊場の解説
徳島県 <発心の地> 仏教に帰依しょうとする心を起こす。思い立つ事
求道心を起こし,いかなる困難にも負けない心を得る場所。
高知県 <修行の地> 心の鍛錬。ひたすら無心に心身と仏道を身につけ精神性を高める。  
大師の教えは難行苦行ではなく,心身共に仏道を身に付けて善行を積む
精神的な面の多い修行を意味する。修行を実践する場所。
愛媛県 <菩提の地> 仏教の悟りの事。あらゆる煩悩を断ち切り極楽浄土へと至り,新たな境地へとたどりつきます。
煩悩を断ち切り迷いから目覚める場所。
発心,修行の道場を経て,ようやくここにたどり着く。
香川県 <涅槃の地> 様々な苦を絶ち,一切の煩悩を滅ぼし,たどりつく不生不滅,解脱の境地。
煩悩も迷いも消え去り,悟りの境地を得る場所。
生まれ変わった自分による新しい人生の始まりです。
四国遍路の三信条
(1)摂取不捨のご誓願を信じ,同行二人の信仰に励みましょう。   
  • 「悩めるもの,苦しむもの,最後の一人まで救い尽くすであろう」という弘法大師のお言葉を信じ,巡拝中は常に「お大師さま」とともに寝食をする思いで参ること。(参考:摂取不捨のご誓願は,一人も漏らさずという願いである)
  • 弘法大師が常に巡拝者の傍らによりそって,ともにその行いを見守ってくれている(同行二人),という信念を抱き巡拝することが肝心である。
  • 弘法大師への信仰が,まず何より先立つものであることを示唆している。

(2)何事も修行とこころえ,愚痴,妄言をつつしみましょう。

  • 遍路は,日常すべての行動が「修行」というにふさわしい意義をもっている。
  • 順風にせよ,逆風にせよ,それを生かすも殺すも,対応する人の考え行動の仕方によって決まる。
  • 人には,限りなくものを欲しがる「貪り(むさぼり)」,他人を傷つけ,自らをも損なう「瞋り(いかり)」,ものごとの道理をわきまえない「癡さ(おろかさ)」がつきまとう。仏教ではこれを「三毒」という。
  • 日常のちょっとした言葉遣いや,ささやかな行動の端々に現れるものである。これらは目的の達成に障害こそなれ,決して益にはならないという信条である。
  • 困ったとき,苦しいときはこれが修行だ,お大師様のお試しを受けているのだと考える。

(3)現世利益の霊験を信じ,八十八使の煩悩の波を静めましょう。

  • 私たちの人生は絶え間なく湧き起こる欲望との戦いである。往々,この欲望に挫折を感じ,また,陰に陽に他人を傷つけることさえある。仏教では,このように制御調整をはずれた欲望を「煩悩」と呼んで,排斥すべきものとしている。
  • 5世紀半ばごろ,北インドで成立した書物『倶舎論』に,「八十八使の見惑」(けんわく)と呼ばれる誤った物の見方,考え方が列挙されている。
  • 欲界・色界・無色界という「三界」において,人間の関わる生き方の中で,貪り,瞋り,癡さという「三毒」,さらにはおごり,疑い,といった障害を起こしやすいものの見方,受け取り方などを八十八並べ挙げている。これを霊場会では「八十八」という四国霊場の数の根拠としている。
  • 「煩悩の波を静める」という表現は,人間の欲望は決して排斥されるべきものではなく,よりよく発揮されるように仕向けることこそ正しいあり方である。ことを意味している。

 正確には「煩悩と呼ばれる状態の解消」であると理解すべきであろう。

 (霊場会に連絡して,掲載のご承認いただき,先達教典より抜粋したもの)